演出家さんというもの。

最近私の心は約2名の演出家さんに占拠されている。

経験のバックグラウンドは全く異なる。むしろ対照的と言った方が良いくらいである。
でも稽古場にて、お互いが言っている内容を分析してみると、根っこは同じな気がした。

そんなのプロの演出家さんなら皆さん同じかもしれないが、言ってる内容が第三者の自分にとっても分かりやすいか、でもって解決方法が客観的に思いつけるか。の点で自分なりの境界線は引けると思う。

あと、客観的な立場で聞いている方が、その演出家さんがダメ出しをしているその役者さんに対する愛情が素直に伝わってくる。

きっと私だったらパニックになったり心にバリアを張ってしまうであろう言葉が、こんなに優しく感じるものだったなんて、なんで今まで自分の時には気づけなかったんだろうって泣きそうになる時もありました。

今まで出会ってきた演出家さんが決して悪い訳ではない。どうしても私の問題で、今の自分よりは明らかに読解力も理解力も足りな過ぎた問題の方が大きい…。

どちらも稽古や公演を拝見したところ圧倒されるようなお芝居で、同じ舞台に立ちたいと思わせてもらえるようなお二人である。

もちろんその人の元で教えてもらえたからってその人の様にすごい力を持てる訳ではないのは分かるし、知っておいた方が良い。でも自分とは違うものを持っている人の方法を吸収するのだったら、やっぱり自分にとって未知のモノの方が良いと思った。

あと基本的に、演出さんってどうしてもSが多い気がする。
いや、教える立場だからSになるしかないのかもしれないけど。

SでもMでもどっちでも良いけど中途半端な優しさや厳しさの方を選んではいけないな、と感じました。